一部の事例ですが、NASアクセス速度が改善しております
JEM出荷管理システムの共有区画を活用されており、そのデータ保存場所(ストレイジ)に『NAS(ネットワークハードデイスク)』をご使用のユーザー様で、最近共有区画へのアクセスが非常に遅い(ローカル区画は早い)という場合は、以下の対処を試していただくことをオススメいたします。
ただし、すべてのNASで改善されるというものではありません。
主に、下記①~③のすべてに該当する場合に改善される可能性がある、というレベルのものですので、以下をご確認の上、該当する(疑いがある)場合はお試しください。
※詳細についてのお問合わせ窓口は、ジェムのサポート担当です
<改善される可能性のあるケース>
①大手B社の一部の機種(略称『LS』または『TS』)
⇒ 他社製品においても同様の現象が確認されております。
②Trashbox機能(ごみ箱機能)を有効にされて、ご利用中の場合
③購入してからおおよそ1年以内かそれに近い場合(目安です)
⇒ Trashbox機能をお使いで共有区画のアクセスが極端に遅い場合は、
使用年数にかかわらず、以下の対処のお試しをおススメします
≪対処方法≫
データファルダの「Trashbox」の中にある、
ファイル名が『Copy #』ではじまり、末尾のファイル拡張子が『.cash』
のファイルを全て削除して下さい
(例えば『Copy #24 of $$io.DESKTOP-KMPI6L9.yonehara$.cash』)
ただし、Trashbox内には他にも多くのファイルがありますので、そちらは消さないようにして下さい。
※万一、他のファイルまで削除される場合は、お客様ご自身の判断と責任で行っていただきますようお願いいたします。
<理由&補足説明>
(1)Trashbox機能は、削除したファイルを一時的に保管して万一に備えるためのいわゆる「ごみ箱機能」ですが、原則、ユーザーが削除しなければデータが残り続けます。
同社の一部製品の場合、このTrashbox(フォルダ)内のファイル数が多くなればなるほど、NAS全体へのアクセスが遅くなる、という報告がネットに幾つか上がっております。
(全ファイルに一意の名前をつけるための検索に時間がかかっている為のようです)
(2)JEM出荷管理システムは、保存データを書込む際の安全観点から、「各区画フォルダへのアクセス速度を定期的にチェックし、異常がある場合にユーザーに警告する機能」を備えておりますが、この処理において(上記製品では)プログラム内部で自動生成し処理後に廃棄される不要な一時ファイルまでTrashboxの保存対象にされてしまうことが判明しました。
(3)上記を踏まえ、この数カ月の間に共有区画のアクセスが極度に遅くなったというユーザーに上記の対処を行ったところ、数社で劇的な改善が見られました。
ただし、この対処でも改善しなかったケースもあります。
(4)つきましては、NASのアクセス速度が遅くなる原因は、これまでと変わらず、
・内蔵HDD(ハードディスク)の損傷、消耗、劣化(時間的な経過によるものも含む)
・NASの装置故障(基盤等)
・ネットワーク環境(関連機器、ケーブル、Hub等も含む)の不調不良、等々
を疑うのが妥当であると思いますが、これらの原因が考え難いケース(NASが購入して1年経っていない等)では、本説明の対処法を試していただく事で改善される場合が有るかもしれません。
出荷管理システムにおける改善方針
本件に関して、出荷管理システムにおいては、速度チェックに使用する一時ファイルの
削除部分の処理を改良しTrashboxにデータが残らないバージョンを2020年12月4日にリリースいたしました。【Ver.08.56.03,Ver08.57.03】
最新バージョンにアップして、引き続きご使用いただきますよう、お願い申し上げます。
以上